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ゲーム他、備忘録。

【マーベルスナップ】撤退考察

マーベルスナップで撤退すべきときはどんなときか、数値計算して考えてみた。

なお今後snapについても考察する予定だが、2つとも掲載すると長くなるのでこの記事では撤退のみを扱う。

 

主な撤退のタイミング

マーベルスナップで、獲得キューブ期待値を最大化したい場合、撤退タイミングとしては主に以下がある。

①最終ターン(相手は最終ターンにスナップなし)
②最終ターンかつ相手がスナップしてきたとき
③最終ターンより前に相手がスナップしてきたタイミング

さらに細かく分けると自分がスナップしたターンに相手がスナップする場合などもあるがマイナーなのでこの記事では扱わない。

 

最終ターンで相手がスナップしてこない場合

撤退を考える状況なので自分から最終ターンスナップしないものとする。
最終ターン開始時点での賭けられているキューブの数をxと置く。
自分の視点での勝率をpとする。

勝負を受けた場合のキューブの増減の期待値は
2xp - 2x(1-p) = 2x(2p-1)

撤退した場合のキューブ増減は
-x

撤退した方が良い場合は
-x > 2x(2p-1)

p < 1/4

自分視点での勝率が1/4を下回るときは撤退した方が良い。
ゲーム中にデッキの中の特定のカードを引く確率は3/4、引けてない確率は1/4と考えると、相手の手札次第で勝てるときは結構突っ張っていいのかなと思う。もちろんこのゲームは手札読みの要素も強いのでなんともいえない部分はある。自分の認識上の『自分視点での勝率』を真の『自分視点での勝率』に近づけるには場数をこなすしかない。
負け筋がたくさん思いつくようなときは素直に撤退がよいだろう。

 

最終ターンで相手がスナップしてきたとき

最終ターン開始時点での賭けられているキューブの数をxと置く。
自分の視点での勝率をpとする。

勝負を受けた場合のキューブの増減の期待値は
4x(2p-1)

撤退した場合のキューブ増減は
-x

撤退した方が良い場合は
-x > 4x(2p-1)
p < 3/8

自分視点での勝率が3/8を下回るときは撤退した方が良い。
相手の手札に対する希望的観測はしないで不利だと思ったら撤退が推奨されるライン。
よくある5分の配置読みあいとかは撤退しない方がよい。

 

最終ターンより前で相手がスナップしてきたとき

撤退を考えるほど不利な状況から自分がスナップするほど有利な状態に転ずることは稀と考え、その確率は無視して考えることにする。
実際には有利な状況に転じて自分がsnapする場合や、相手が撤退する場合もあるが、そういうパターンまで網羅して考えると複雑になりすぎるのである程度簡略化して考えるということである。
試合の展開としては(a)即座に撤退する、(b)最終ターンに撤退する、(c)最終ターンに撤退せず勝負を受けるの3パターン

相手がスナップしたターンの開始時点で賭けられているキューブをxと置く。
撤退せずに最終ターンを迎え、そのときの自分視点の勝率がqの場合を考えると①の考察からキューブ獲得期待値c(q)は

(i)q < 1/4の場合
撤退する。キューブ増減は -2x

(ii)q >= 1/4の場合
撤退しないで勝負する。キューブ増減の期待値は 4x(2q-1)

となる。厳密に考えれば、キューブ増減の期待値を考えるためには、最終ターンに自分視点の勝率がqとなる確率密度関数を考えていく必要があるが、それは状況にもよるし一般化して考えることが難しい。

目安値を考えるために、現時点での自分視点での勝率pに対するc(p)で撤退しなかった場合のキューブ獲得期待値を近似できると仮定しよう。

(a)p < 1/4の場合
即座に撤退した場合、キューブの増減は -x
一方撤退しなかった場合のキューブ増減は -2x
なので即座に撤退すべきである。

(b)p >= 1/4の場合
即座に撤退した場合、キューブ増減は -x
一方、即座に撤退しなかった場合のキューブ増減期待値は 4x(2p-1)
撤退した方が良い場合は
-x > 4x(2p-1)
p < 3/8

(a),(b)まとめると、大体見込み勝率3/8以下のときは撤退した方がいいことになる。なお、これはたくさんの仮定をおいて計算した目安値なので正確な値ではない。参考程度に。

 

まとめ

相手がスナップしてきた瞬間の撤退判断に関しては微不利だと思ったら撤退してよい。最終ターンの配置次第で勝てるなど五分に近い状況であれば、撤退してはいけない。

それ以外で最終ターンにもつれた場合の撤退判断に関しては、勝ち目があるなら割とつっぱっていい。

 

 

snap判断についても考察していこうと思います。

 

 

おわり